現在私は、単語集として「DUO〜現代英語の重要単語・熟語2400」(¥1,200)という本を使って勉強しています。
下の写真の様な本ですが、書店の英語コーナーに置いてあるのを見たことがある人も多いと思います。
この本のカバーには、
「1つの例文を読むだけで5つの重要単語・熟語がマスターできる!」
「例文を読む負担をなんと80%も軽減!」
「品質が違う」
という派手な宣伝文句が踊っており、例文を中心に単語を覚えていく構成になっています。また、別売り(¥2,000)で例文を収めたカセットテープもあります。
私もその宣伝文句に踊らされて(?)購入した一人ですが、使ってみての感想は、「宣伝文句に負けない充実の一冊だな。」というものです。
2,400語(正確には単語1,820、熟語578)というのは、いやしくも800点を超える受験生が使うには少なすぎると思われるかもしれませんが、これは見出し語だけで、派生語、関連語を合わせれば6,202語(単語4,302、熟語1,900)にもなります。TOEIC試験の受験を考えるには、十分だと思われます。
また例文は、たまに「その神社の腐食の原因の一つは酸性雨にある。」といった多少苦しい文章も出てきますが、おおむねよく考えられており、TOEICのPART5・6対策にもなります。
さらに、別売りのカセットテープの例文は、ネイティブの人がかなり速い(TOEICのリスニング問題よりも速いかも)スピードで読んでおり、私は現在、このテープをBGM代わりにして、リスニング力を養っています。
と、ここまで書くと、何か夢のような単語集の様ですが、欠点もあるんですよね。
この本の欠点・・・それは、「密度が濃すぎる」ことなのです。実際にこれで勉強してみると判るのですが、例文だけを覚えるならともかく、例文中の単語の意味を複数覚えた上で、さらに派生語、関連語等を覚えるのは大変です。
少ない例文で多くの単語を覚えるというのは、結局密度が濃くなるということなんですね。(頭が疲れているときにこの本を開くのは苦痛です。)
また、カセットテープの時間は全部で40分と手頃な長さですが、これはネイティブのスピードで読んでいるからであって、日本人の受験生が例文を音読するスピードでは倍以上かかってしまいます。本には、「試験当日でも、会場に向かうまでの40分で現代英語必須の2,400語が完璧に復習できます。」と書いてありますが、40分で復習できるほどの実力者なら、もう試験の受験自体卒業して良いのではないかと思っております。
実は私、半年ぐらいこの単語集を使っていますが、未だに4分の3ぐらいしか終わっていないのです・・・。恥ずかしながら。
でもこの本をしっかりと使いこなせるようになれば、かなり総合的な語彙力が身に付く様な気がするんです。その日が来るまで、ひたすら地道にページをめくり、テープを聞いております。
ということで、初心者の方が派手な宣伝文句につられて「DUO」を購入しても、恐らく途中で挫折してしまうでしょう。
TOEIC700点以上ぐらいの実力の方が、今まで覚えた単語・熟語の確認を兼ねて、さらに実践的、総合的な語彙力を身につけるために使うのがベストだと思います。
<追伸>
最近(平成9年5月)、このDUOの改訂版が出ました。
改訂版では、
・例文の見直し
・収録語数の増加
・単語の発音にカタカナのルビが付いた
・附属のカセットがCDに変わった。
等々、かなりの改善点・変更点があります。
残念ながら私は、旧版の勉強もまだ不完全な状態ですので、当分古いものを使い続ける予定ですが、これから新たに購入される方は、ぜひ改訂版もお試し下さい。
でも、個人的には、CDよりもカセットの方が使いやすいのですが・・・。